トレジャーハンターになろうぜ
目指すはただひとつ、世界最強の英雄だ
かつてそんな誓いを交わした六人の中でひとりだけ圧倒的に才能がなかった少年がいた。
ある日挫折を口にした彼に、幼馴染は言った。
「クライ、お前、特に役割ないんだからリーダーやれよ」
才能があり過ぎる怪物達(=幼馴染達)で結成されたパーティ《嘆きの亡霊(ストレンジ・グリーフ)》は數年にしてその名を帝都中に轟かせ、そのてっぺんに據えられた彼はあれよあれよという間に最強パーティのリーダーとして祭り上げられた。
跳ね上がる周囲からの期待により彼の言動はいつだって勘違いされ、事態は予想もしない展開に…。
これは、最強パーティのリーダーにして最強のクランマスターとして名を馳せるクライ・アンドリヒの栄光と苦悩に満ちた英雄譚である!